初 詣 ~あゝ緑濃き大皇居
会社で初詣に行ってきた。
我が社は毎年靖国神社に参拝している。
松もはずれ、初詣客も落ち着き、駐車場もすんなりと入れた。
大村益次郎の銅像の脇から参道へ。 手水を済ませ、『下乗』の立て看板に身も引き締まる。
社務所で参拝の受付をし、神官に促されて本殿へと進む。 一般参拝の行われる拝殿よりもさらに
奥にある、荘厳な建物だ。
いつも思うが、社務所から本殿へと渡り廊下を進むと、中庭も含めて、空気が違う。 全然違う。
張り詰めている、とか、凛としている、という陳腐な言葉では表現できないものだ。
澱んでおらず、限りなく清く澄んでいて、神々しい。
大きな本殿の中は驚くほど簡素で、中央にご神体である大鏡と、その前に献餞の三方が並ぶだけ。
拝礼、玉串奉奠が済んで、渡り廊下でお神酒をいただき、無事初詣終了。
参拝後、これまた恒例の、遊就館見学。ここは1Fに零戦ほか、艦爆の『彗星』、人間魚雷『回天』、特攻兵器『桜花』などが展示されている、歴史・戦争の資料館だ。毎年同じ内容を見学するも、その都度日本と戦争の歴史を学び、現代日本の平和が、英霊の礎の上に存在することを再認識。
意外と知られていないが、靖国神社はとても広い。遊就館の奥にも参拝者用休憩所や、駐車場、池、茶室などがある。
葬儀屋の親父は大学時代、授業をさぼっては缶ビール片手にここの池の鯉にエサをやったりしたものだ。 中には魚雷のような大きさの鯉もいる。 池の主か。 鯉のエサの自販機、健在。
九段下界隈は、靖国神社やお堀、千鳥ヶ淵の遊歩道など、特に桜の季節は美しく、その素晴らしい環境は、すべて皇居を中心に存在し得るものである。
この界隈の桜が果たして東京で間違いなく一番美しいと思うのは、葬儀屋の親父の単なる思い入れによるものか。